プロモーション動画は短尺と長尺、どっちのほうが見てもらえるの?
販売促進のためのプロモーション動画を制作する際、動画の尺によってはまったく効果が異なることもあります。では、どのくらいの長さの動画であれば、求める効果が得られるのでしょうか。この記事では、短尺動画と長尺動画それぞれで得られる効果、どのような特徴があるのか、両者の違いや得られる効果などについて解説します。
長尺動画と短尺動画とは
長尺動画と短尺動画とは、その名からわかるように時間が長い動画と短い動画です。しかし、知識がないとどのくらいまでが「短い」のか「長い」のかわかりません。
人によって「短い」と感じる動画もあれば、「長い」と感じる動画もあるでしょう。何秒までの動画が短尺で、何秒からの動画が長尺なのか明確な定義はありませんが、テレビCMやネットの動画広告では以下のように考えられています。
■長尺動画は数十秒から数分
企業や商品のCMで考えた時、長尺動画は数十秒から数分です。日本のテレビCMは15~30秒ほどですが、番組内でCMを流すときには少し時間の長いCMが流されたり、公式サイトで長めの動画が公開されたりしていることもあります。
YouTubeといった動画投稿サイトでは、数分の動画は短く感じられますが、ネットの動画広告やテレビCM、SNSに掲載する動画としては長尺にわけられるでしょう。公式サイトに掲載する場合は、もっと長くなることもあります。
■短尺動画は15秒など
長尺動画に対して短尺動画は、数秒~15秒という短い時間の動画のことを指すようです。ネットで配信する動画広告には6秒以内に終わるものもあり、こちらも当然短尺動画といえるでしょう。何秒までの動画を短いと捉えるかは人それぞれですが、テレビCMやネットの広告として考えれば、短尺動画は数秒~15秒程度と考えられます。
長尺動画と短尺動画の違いとは
再生時間が長いことはもちろん、それぞれ違った特徴があります。また、動画によって得られる効果や用途も異なるものです。では、具体的にどのような点が違うのでしょうか。長尺動画と短尺動画で得られる効果や、特徴について説明します。
■短尺動画は不快感を与えにくい
すぐに終わってしまう短尺動画は、見ている人にあまり不快感を与えません。動画を見ているときに広告動画が入ってきても、数秒程度であれば「まあいいかな」と思ってしまいます。
一方、長尺動画が広告で流されると「早く終われ」と思われてしまう可能性もあります。また短尺動画のなかでも、再生時間の長さによっては最後まで視聴されやすくなったり、動画を見た後に広告を思い出しやすくなったりするようです。
同じ「短尺動画」であっても得られる効果が異なる場合があるので、短尺動画を制作する際には再生時間にも配慮してみましょう。これについては後述しておりますので、詳しくはそちらをご覧ください。
■長尺動画は情報量を多く詰め込められる
通販サイトや公式サイト、テレビ番組内のCM、YouTubeなどでよく使われる長尺動画ですが、情報量を多く詰め込められることが最大の特徴です。閲覧してくれる人が一定数以上いれば、動画の内容に魅力を感じているため、再生時間が長くても終盤まで閲覧される可能性が高いでしょう。
数秒では伝えきれない情報量を詰め込められるため、商品やサービスを詳しく説明したいときやストーリー性を求めるときに利用できます。情報量が適切であれば、再生時間が長くても「あっという間に終わった!」と感じることもあるでしょう。再生時間が長くてもこのように感じられれば、不快に感じられることもありません。
どちらのほうが見てもらえる?
短尺動画と長尺動画は、どちらのほうがよく見てもらえるのでしょうか?販売促進やブランドの認知拡大など明確な目的がある場合、確実に効果が得られるような動画を作りたいと考えるはずです。短尺にするか長尺にするか…何秒・何分の動画にするのか…。動画制作者にとっては解決することのない永遠の悩みかもしれません。
しかし、実はGoogleによる調査がすでに行われていました。15秒・30秒・2分17秒の動画の視聴率・定着率・クリック率を比較し、どの動画が最もクリックされやすいか結果が出たそうです。
■最後まで視聴されるのは15秒の動画⁉
Googleの調査結果によれば、最もクリックされやすかった動画の長さは2分17秒で、成約率も高かったそうです。それに対して15秒の広告は最後まで見られる確率が低く、30秒の動画が一番見られる確率が高かったという結果になりました。
しかし、「広告想起」といって動画を視聴したユーザーが広告を思い出すことについての項目は15秒の動画が一番高い結果に。すぐに成約へとつなげるのではなく、ブランドや企業の認知拡大を目的としているなら、15秒の動画がおすすめです。
短尺動画は不快になりにくいこと、長尺動画にはたくさんの情報量を詰め込められることがわかりました。また、動画の長さでそれぞれ異なる効果があることもわかります。動画はただ単純に「長ければよい」「短ければ悪い」と分けられるものではありません。動画を制作する際は、「どのような効果を期待しているか」で動画の長さも考慮してみましょう。適切な情報量と時間になれば、最大限の効果を発揮できるはずです。